ビジネスでもプライベートでも、日本から北欧へ向かうのは大きな一歩ですよね。福岡市のミッション団は、20時間の長旅を経て11月16日にコペンハーゲン空港へ降り立ちました。北欧を攻めるなら、玄関口はやっぱりここ。北欧最大のハブ空港であり、今回の最初の目的地であるスウェーデン南部へのアクセスも抜群なんです。空港から電車一本で国境を越えれば、あっという間にミッション最初の街、マルメに到着です。

マルメはかつて造船などの重工業で栄えた街ですが、80年代の不況を機に、ITやICT、新技術を中心とした街へと鮮やかに転身を遂げました。一流大学や大企業が近くにあることも手伝って、今ではスウェーデン国内のみならず、ヨーロッパを代表するイノベーションとスタートアップの拠点になっています。そんなマルメで私たちが訪れたのは、スタートアップ・インキュベーターの「MINC」。かつての工業地帯に位置するこの場所を拠点に、プレゼンやマッチングが目白押しの濃い一日が始まりました。

1日目:広がるネットワークと「縁」を繋ぐ力
この日はMINCにて、地元のネットワークを活用した個別マッチングが行われました。Hitokokoは現地の観光局を通じてレストラン経営者と面談し、KAICOは国立農業大学や動物飼料のスペシャリストを紹介されました。またCoatolieは、北欧最大級のデザインカンファレンスの主催者と会い、展示の可能性や市場のヒントを探るなど、どの企業も北欧での第一歩を確実に踏み出しました。
夜になっても交流は止まりません。スウェーデンには「AW(アフターワーク)」という、仕事終わりにお酒や軽食を楽しみながら人脈を広げる文化があります。今回はMINC、マルメ市、そして日本と北欧の懸け橋となるJapan Bridge Scandinaviaの共催でAWを開催。会場には約90名のビジネスマンが集まり、福岡のスタートアップたちが披露した熱いピッチに耳を傾けていました。

2日目:ソニー欧州本社を訪問、そして次なる舞台へ
11月18日は、マルメのすぐ隣にある大学都市ルンドへ。ここには世界トップ100に入るルンド大学があり、その優秀な人材やイノベーションの可能性を求めて、ソニーなどが欧州拠点を置いています。ソニー欧州本社では、大企業がどうやって社内外のイノベーションを育てているのかを学びました。
特に印象的だったのが、社内ベンチャーから生まれた「NIMWAY」という解決策です。スウェーデン語で「簡単な」を意味する言葉を冠したこのシステムは、もともと社内の会議室予約用でしたが、今では外部へ外販されるほどの成功を収めています。大企業でもスタートアップのような柔軟な開発ができるという素晴らしい例でした。最後はキャンパスを回り、日本向けに開発中の展示も見学。名残惜しさはありましたが、一行はいよいよ本番の地「HEL」へと向かいます。

3日目:いよいよSLUSH開幕!ヘルシンキで刻んだ確かな足跡
11月19日の朝、今回のメインイベントである「SLUSH」が開幕しました。フィンランドのヘルシンキで毎年開催されるこのイベントは、世界中から1万人以上の起業家や投資家が集まるテック界の祭典です。本会場だけでなく、街中で600以上のサイドイベントが開かれるという熱狂ぶり。スタートアップ界隈で何かを探しているなら、ここで見つからないものはないと言っても過言ではありません。
初日から福岡市チームは大忙しでした。Sushi Tech Tokyoのブースでのプレゼンや、京都市との共同ピッチ、そして日本勢が集結した「Japan Pitch Night」への参加など、スケジュールはパンパン。どの会場も満員で、ピッチ後も参加企業が熱心な参加者に囲まれている様子が印象的でした。2日目に向けて最高のウォーミングアップになった一日です。

4日目:止まらない出会い、これぞSLUSHの醍醐味
前日のプレゼンやネットワーキングを経て、2日目はより自由に動ける時間です。参加者は会場内を自由に探索したり、出展企業とじっくり話をしたりと、それぞれの目的に合わせて過ごしました。SLUSH専用のマッチングアプリを活用すれば、投資家や企業、エコシステム担当者を検索して、自分たちにぴったりのパートナー候補を直接見つけ出すこともできます。
もちろん、もっと直感的なスタイルを楽しむメンバーも。何百ものブースが並ぶ展示エリアを歩き回るだけでも、新しい発見が尽きません。北欧だけでなく、ヨーロッパ全土、さらには世界中から集まった参加者とこれほど濃密に繋がれるチャンスがある。それこそが、SLUSHが世界的に有名な理由なのだと肌で感じました。20日の午後、福岡市ミッション団は名刺でパンパンになったスーツケースと、日本に帰ってから形にするべき新しいチャンスをたくさん抱えて、ヘルシンキを後にしました。

ミッションの「手応え」を振り返って
ビジネスイベントの「成功」を測るのは難しいものですが、今回のミッションには分かりやすい成果がいくつもあります。例えばHitokokoは、マルメの高級レストランとの商談で、その場で「シェフを派遣してほしい」との具体的な依頼を受けました。またCoatolieも、現地のデザインショップとの出会いから、来年のワークショップ開催に向けた具体的な話が進んでいます。
どの縁が一番大切になるかは、その時々で分からないものです。初めて参加すると、その熱狂ぶりに少し気後れしてしまうかもしれません。けれど、一歩踏み出して交わした握手こそが、*スタートアップという険しい道のりを切り拓く力になります。GBSは、皆さんがその一歩を踏み出すのを全力でサポートします。来年のSLUSHでも、また皆さんとHELでお会いできるのを楽しみにしています!

その挑戦を、もっと遠くへ。
Global Business Supportでは、海外展開を視野に入れた福岡市のスタートアップからのご相談を随時受け付けています。海外経験のある相談員によるアドバイスのほか、現地の支援機関とのネットワークも活用し、皆さんのチャレンジを後押しします。
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